2012年10月アーカイブ

2012年10月20日に、千曲川流域学会の秋の研究会にゼミ生と一緒に参加しました。
今回の研究会では、農林水産省のため池百選にも選定された「塩田平のため池群」
にスポットを当て、塩田平のため池に詳しい方にお話を伺いながら、その歴史や利活
用について学び、このため池群を地域社会の発展にどう活かすことができるのかを
考えることがねらいです。

当日は、舌喰池や不動池、沢山池を視察しながら、それぞれの池の特徴などに
ついて学びました。また、農業用水としての利用だけでなく、養魚場や環境教育の
フィールドなど、ため池の持つ多面的機能についても検討しました。水環境学ゼミの
学生がAUN長野大学恵みの森に作っているため池は、林内の生物多様性を高める
ことがわかりつつありますので、この「生物多様性の向上」という機能も、ため池の
多面的機能の一つと考えて良いかと思います。

千曲川流域学会では、来年の3月に開催予定の年次大会でも、ため池を取り上げる
予定です。


■最初は舌喰池です。池周辺は歩きやすいように整備されています。
舌喰池看板1.gif





















■舌喰池の一部はため池に近づきやすいように工事が行われていました。秋には
池の水を抜き(池干し)、地域の子どもたちを招いた魚とりなどが行われます。
舌喰池全景.gif






















■沢山池の案内看板です。塩田平のため池群の多くは、この池から水が運ばれ
ています。
沢山池看板.gif























■沢山池は、谷筋をせき止めて作られた典型的な谷池です。稲の生育をよくする
ために、暖まった上層の水を流すため、どうしても池の底には土砂が堆積します。
現在は写真のように池の水を抜いた状態なのですが、少なくとも10mは土砂が
堆積しているとのこと。この沢山池を水源とする長野大学近くを流れる産川の水が
ここ一週間ほど、土濁りしている理由がよくわかりました。
沢山池土砂.gif






















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昨年度より、上田 道と川の駅で行っているカブトムシ育て隊の活動が
2年目に突入しました。隊の活動については本ブログで以前に紹介
していますので、そちらもご参照ください。

2012年10月30日に、セカンドシーズンの第1回目の活動を
行いました。今回は、これまで隊員の小学生たちが家庭で飼育
していたカブトムシの幼虫を持ち寄り、道と川の駅の敷地内に設置した
堆肥場に移す作業を行いました。

無事、堆肥場に幼虫を移した後、隊員たちと一緒に今後の
作戦について話し合いを行いました。

ファーストシーズンは、サナギになるタイミングで堆肥場内のカブトムシの
数が激減してしまったのですが、その理由について隊員たちに意見を
出してもらったところ・・・

「堆肥場の土が乾きすぎてたからじゃない?」
「敵が来て食べられたのでは?」
などなど、いろいろな意見が飛び出しました。

結局、道と川の駅の堆肥場はオープンスペースに設置されているため
堆肥場が雨で湿りすぎたり、逆に乾きすぎたりしたことが原因ではない
かと意見がまとまりました。

そこで、次回の作戦では、道と川の駅だけでなく、近くの森(カブトムシの
幼虫が本来棲んでいる環境です)にも堆肥場を設置して、幼虫の育ち具合や
生存率を比較してみることになりました。林内であれば、森の樹木たちが林冠
(林の上部の空間を意味する言葉)を覆ってくれているため、森の地面の土も
乾きにくい&湿りにくい状況が保たれるのではないかと考えています。

また、作戦の様子はこのブログで紹介していきます。


■道と川の駅の堆肥場に移された幼虫たち。親が産卵したタイミングの
違いからか、大きなものから小さなものまで、身体の大きさは様々です。
カブトムシ.JPG























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2012年10月20日〜21日に、長野大学祭が行われます。

大学祭では、環境ツーリズム学部の紹介ブースと、魚部の活動
展示ブースの両方に、周辺の河川に棲む魚や水生昆虫を
入れた水槽を設置する予定です。

興味・関心がおありの方は、ぜひ大学祭にお越しください!


■魚部員と一緒に、尾根川や産川で、展示用の魚を採集しています!
採集中の魚部員たち.JPG























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2012年9月29日に北原大池でウシガエルの採集を行いました。
北原大池は、長野大学から車で10分ほどにある農業用のため池です。

ウシガエルは北米原産の両生類で、口に入るものなら何でも食べて
しまうため、世界でも悪名高い外来生物に位置づけられています。

日本には食用を目的に導入されたのですが、特に利用もされず、
日本各地の水域に分布を拡大しています。

現在、水環境学ゼミには、このウシガエルを駆除するために、
本来の導入目的である食材としての利用を推進してはどうかと
考えている学生がいます。今の時代に合ったウシガエルの
美味しい食べ方があれば、駆除する人や団体も増えるのでは
ないかというわけです。

北原大池の管理者の方にお話を伺ったところ、このため池は、
以前、やはり外来種のオオクチバス(ブラックバス)やブルーギルが
たくさん生息していたため、池の水を抜き、2年ほど池を干した後、
再び水を引き入れて現在に至るそうです。

現在、この池でブラックバスやブルーギルを見ることはありませんが
代わりにウシガエルが大繁殖しています。おそらく、ウシガエルの捕食者
であるブラックバスたちがいなくなったことが、このカエルの個体数が
増加したことと関係しているのではないかと思います。

ウシガエルは比較的警戒心の強いカエルで、近づくとすぐに水の中に
潜ってしまい、なかなか捕まえることができなかったのですが、今回の
調査で、ミミズの疑似餌(ワーム)を使った釣りにより、簡単に採集できる
ことがわかりました。

これからウシガエル料理の開発を、本格的に行っていく予定です。
またその模様についてはこのブログで紹介していきたいと思います。


■採集場所の北原大池です。春から夏にかけてはウシガエルのオタマジャクシ
を大量に観察することができます。水面の一部は水生植物のヒシで覆われて
いました。
池の写真.JPG






















■釣りにより採集されたウシガエルです。まだ大人にはなりきれていない幼体の
ようです。
ウシガエル.JPG























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