2012年1月アーカイブ

田中ゼミの「次世代3DCGプロジェクト」では、国立歴史民俗博物館と共同で美術品のデジタル展示システムを開発しています。
M君が主担当で開発していますが,Microsoft社のKinectを用いたユーザインタフェイスが完成しました。

下の画像は右側にM君が写っているのですが、M君の動作やポーズをコンピュータが認識しているのが分かります。
左側は美術品の再現CGが表示されておりM君の動作に合わせて動きます。

120124kinect_s.jpg













Kinectはご存じの方も多いと思いますが、Microsoft XBOX 360用のゲームコントローラです。
これは直接機器に触れなくても、身振りでユーザの意図をコンピュータに入力できます。

このシステムは国立歴史民俗博物館で使用していただく日程などにも目途がついてきたので実用化までもう少しです!



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シナノケンシ(Plextor)のSSDを導入(ノートPCの改造!)

ゼミ発表大会が近くなってきております.
そこで昨年度末から,困っていたのが次世代3DCGプロジェクトで進められているCGシステムのデモ用PCのディスクアクセス速度です.
田中ゼミでは巨大な画像を扱うのですが,ディスクのアクセス速度が追いつかないため
大変困っておりました.

そこで新型のSandy BridgeアーキテクチャのCore i7 のノートPCが導入されました.

さらに! 世界最速を謳われているPlextorブランドSSDも併せて導入しました.
型番はPX-256M2Pと呼ばれる最新型です.

こちらがSSDの表面です.金属のヘアライン加工が美しいです.
ちょっとコストがかかっている感じがします.
120121PlextorSSD.JPG




















それから裏面を見てみると,地元の上田市のシナノケンシがメーカーであることがわかります.
長野大学の近所でこういったSSDが作られているんですねぇ(製造は台湾ですが...)
120121SSDshinanokenshi.jpg















早速,新型のノートPCに取り付けてみましょう.すでに搭載されているHDDを取り外してSSDに入れ替えます.
分解はそれほど難しくありませんでした.
高性能なクアッドコアなCPUに加えて,nvidiaのGPUが搭載されており冷却系はヒートパイプでつながれています.
120121pc-kaizo.jpg



















これでデモ用のPCはばっちりです.
データの読み込み速度も非常に高速になりました.
120121notePC.jpg



















とりあえずSSDの速度のベンチマークをとってみました.
ベンチマークに使ったソフトウェアはCrystalDiskMarkです.
確かにシーケンシャルアクセスも速いですが,ランダムアクセスが爆速であることが分かります.

120121bench.jpg


























【ベンチマークの環境】
PC: Prime Note Galleria QF555
GPU: NVIDIA GeForce GT 555M (2GB)
CPU: Intel Core i7 2670QM
メモリ: 8GB
SSD: Plextor SSD PX-256M2P (256GB)
OS: Microsoft Windows 7 Professional 64bit SP1




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本年度の田中ゼミでは独自のソフトウェア開発技術でベンチャー企業を起こすことを目的としているチームがいます。

主にCGソフトウェア技術を活かしてスマートフォンのアプリを独自に開発してベンチャーで起業を目論んでいるのですが、
徐々にその活動が形になってきそうです。

そういったことから、うちのゼミではTY君をはじめ数名が長野県のIT企業で作られている「長野県情報サービス振興協会(NISA)」で行われている新事業研究チームの会議に参加しています。
ここでは県内の情報系企業の経営者から技術者までが集まって、長野県の情報サービスを充実させていこうというプロジェクトが進められています。

2012年1月12日(木)も同新事業研究チームの会議があったので、参加してきました。
田中ゼミはスマートフォンのアプリ開発の技術について、重点テーマとして取り上げられています。


そこで面白いプロジェクトが立ち上がりそうです。

プロジェクトの詳細はまだ秘密ですが、来年度の田中ゼミではスマートフォンのアプリ開発とゲーム開発が活発になってきそうです。


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Ubuntu Linux の OpenGLの速度の問題 その3(FreeBSD vs Linux)

皆様、新年明けましておめでとうございます。
本年も田中ゼミをよろしくお願いいたします。

さて新春第一回目の記事となりますが、Linuxを使われている方からご好評をいただいておりますベンチマーク関連の話題をご提供させていただきます。


先日の記事でベンチマークソフトを作成して、LinuxとWindowsの速度差を比較しました。

過去の記事として、こちらこちらも参照してください。

今回は、田中ゼミでメインで使用しているFreeBSDという unix系のOSと Ubuntu LinuxとでOpenGLの処理速度を比較してみようと思います。

【計測環境】
ベンチマークテストをしている様子です。以下の写真はFreeBSDでベンチマークテストをしているときのものです。
120104freebsd.jpg























<<ソフトウェア>>
前回の記事で公開したソフトウェアを使用して検証します。

<<システム環境>>
 OS: 
   FreeBSD 8.2-STABLE 64bit
   Ubuntu Linux 11.10 64bit
 Driver:
   FreeBSD:  nvidia driver 280.13 (2012年1月6日 290.10 で再試験)
    ※ 【2012年1月6日追記:】
      FreeBSD のドライバのバージョンを290.10に上げて再度試験を
      しましたが、FreeBSD側の結果はほとんど変わりませんでした。
   Linux:  nvidia driver 290.10
 CPU:
   Intel Core i7 950   3.06GHz
 メモリ
   24GB
 GPU:
   NVIDIA Quadro 2000
 ※株式会社ゴーガの小山氏よりご提供いただいたものです。詳細はこちらの記事をご覧ください。

<特に設定したこと>
 Linux:
 (1) デスクトップ環境を LXDEに変更(余計な負荷を減らすため)
 (2) 3D Desktop 環境 (Compiz)がOFFになっていることを確認

【計測結果】
以下の実験では球オブジェクトの分割数に対するフレームレート(fps)を計測しています。このときfpsの値が大きい方が処理速度が速いことを意味します。

<< NVIDIA GeForce GTX 580>>
120104geforce580.jpg














<< NVIDIA Quadro 2000 >>>
120104quadro.jpg













【考察】
計測結果から分かったことは、

<<FreeBSDについて>>
 (1) Quadro 2000GeForce GTX 580結果がほとんど同じになったことに
   驚いています。この2つはシェーダユニット数やクロック、バス幅に至るまで
   大きく異なっているので、本来はもっと違った結果が得られるはずです。

   これは恐らくベンチマークプログラムが単純過ぎるため、処理速度が飽和状態に
   なって本来の性能が発揮できていないためだと思われます。

 (2) 分割数が大きくなっていっても処理速度が一定値以下にならない
   これはWindowsでも同様な結果になっているのですが、
   ポリゴン数が多くなっても処理速度が落ちないような処理に
   なっているのでしょうか? この部分の疑問が残ります。

<<Linuxについて>>
 (1) まずLinuxはFreeBSDと比較して処理速度が遅くなっていることが
   わかります。
   これはベンチマークの数字の上だけの問題ではなく、
  「次世代3DCGプロジェクト」で田中ゼミが開発している
   様々なソフトウェアでも体感的に大きな差となって出ています。

 (2) 負荷に応じて処理速度が低下していきます。
  FreeBSDやWindowsと異なり、Linuxでは処理負荷(分割数)の増加に応じて
  処理速度が低下していきます。

 (3) Quadro 2000 と GeForce GTX 580の結果からある程度GPUの
  アーキテクチャの違いのようなものが出ています。
  アーキテクチャ的にはGeForce GTX580の方が高機能なのですが、
  全体的にNVIDIAの高機能版ブランドであるQuadroの方が処理速度が
  高くなっていることが分かります。

  一般によく言われているようにOpenGLを使う場合は、GeForceよりも
  Quadroの方が良いということがデータとして表れています。

<<全体について>>
 田中ゼミではNVIDIAのGPUを使って、CGソフトウェアを開発していますが、現時点では上記のような性能上の問題があるため、Linux ではなく FreeBSDまたはWindowsを使っています。

 この問題に関しては早めに結論を出したいのですが、現時点では先送りになっております。


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